価値観の変化

2011-06-23

震災が起きて、はや3ヶ月が過ぎました。

復興の遅れに被災者のみなさまの苦悩を思うと、心が痛む毎日です。自粛、節電などという言葉が、被災地より遠く離れた我々の廻りで毎日のように聞かれます。とにかく協力できることは最大限することが、日本人であり、人である、我々の最小限のすべきことであると思います。
その中で最近気づいたことがあります。言うまでもないことかもしれませんが、自粛、節電などを実行して、確かに経済のマイナス要素にはなっていますが、被災していない我々の生活に支障がでているでしょうか。

公共施設などで照明が間引かれたりしていますが、以前に比べて暗くなってはいても、歩行に困るようなことはありません。また、毎年の少数のための惰性的な行事も、自粛したところで、それほど影響はありません。ただし、これは健常者にとってということで、ハンディキャップのある方については、別に考える必要があると思います。

何が言いたいかというと、この震災を経験して、復興した先に、人々は今までのような生活に戻そうとするだろうか、ということです。節電、自粛して、それで問題なく生活ができているのに、またお金のかかる、元の状況に戻すでしょうか。今までの生活に対する設備や消費は過剰だったことに、我々は気づいたのではないでしょうか。また、何が必要で何が不要かを考えれば最低限の生活ができることにも気づいたはずです。だから、復興後には、また元の世界に戻るのではなく、新しい価値観の世界になるはずです。

我々は今からそれに向かって、考え方や生き方を変えていかなかればならないと考えています。

杉木源三